睡眠薬は病院だけでなく、海外通販でも購入できる医薬品です。
しかし、海外通販では購入できる種類に制限がかかっているということを知っていますか?
どんな薬も自由に購入できるわけではなく、輸入できる睡眠薬には限りがあります。
輸入の制限がかかっている医薬品は病院処方のみ。
輸入に規制がかかっているからといえ、病院でも買えないというわけではなく、むしろ病院でしか処方してもらえない薬なんです。
本記事では海外通販では購入できない、病院処方のみの薬をチェックしていきましょう。
睡眠薬には2種類ある
病院処方のみの薬をチェックする前に、睡眠薬の種類をチェックしておきましょう。
睡眠薬はベンゾジアゼピン系の薬と、非ベンゾジアゼピン系の薬があります。
ベンゾジアゼピン系は睡眠薬の中でも効果が凄まじく、不眠症状が重い人に処方されています。
一方、非ベンゾジアゼピン系の薬は軽度~中等度の不眠症患者に処方される薬で、ベンゾジアゼピン系の薬よりも副作用や依存性が軽減されているという特徴があります。
ベンゾジアゼピン系の薬
ベンゾジアゼピン系の薬には主に4つの働きがあるといわれています。
・眠くなる催眠作用
・不安がとれる抗不安作用
・筋肉の緊張がとれる筋弛緩作用
・けいれんを抑制する抗けいれん作用
ベンゾジアゼピン系は、即効性がある薬から長時間型の薬もあります。
下記の表は、作用時間ごとに分けた医薬品です。
超短時間型(2~4時間) | ハルシオン |
短時間型(6~12時間) | デパス、レンドルミン、リスミー |
中時間型(12~24時間) | サイレース、ユーロジン、ベンザリン |
長時間型(24時間以上) | ドラール、ダルメート、ソメリン |
表の内容はざっくりとわけたものなので、薬の強さで分けるとなるとまた細かく分類されます。
ちなみに作用時間とは、薬が効果を発揮している時間です。
持続時間ともいいますね。
たとえば超短時間型のハルシオンは服用してから2~4時間ほど効果が持続し、時間がたてばたつほど体内で成分が代謝されていき効果が消失します。
その分即効性があり、不眠症状の中でも入眠障害を抱えている人に最適です。
逆に長時間型のドラールやダルメート、ソメリンといった薬は即効性が乏しい代わりに作用時間が1日中になる場合もあります。
ベンゾジアゼピン系の薬で一番有名なのはデパスやハルシオン、サイレース、リスミンです。
よくSNSでもこれらの名があがることがあり、SNSで闇取引がたえないお薬でもあります。
それくらい効果が強く、睡眠薬が手放せない人から愛されている医薬品でもあるのです。
非ベンゾジアゼピン系の薬
非ベンゾジアゼピン系の薬は、ベンゾジアゼピン系とは異なり2つの効果があります。
・催眠作用
・脳内のリラックス効果
ベンゾジアゼピンは、筋弛緩作用や抗けいれん作用がありますが非ベンゾジアゼピンは脳内のみに作用します。
そのため、副作用や依存性が軽減されており睡眠薬初心者によく処方されています。
下記は病院処方される非ベンゾジアゼピンの睡眠薬です。
・マイスリー
・アモバン
・ルネスタ
ルネスタはアモバンの改良版の薬で、アモバンで懸念されていた苦味の副作用がグッと抑えられています。
感じ方には個人差がありますが、アモバンよりもルネスタのほうがマシと感じる人もいるようですね。
自然な眠りを促す医薬品もある
実は病院で処方される薬の中には、ベンゾジアゼピンと非ベンゾジアゼピンのほかに2種類あります。
その名もメラトニン受容体作動薬やオレキシン受容体拮抗薬です。
どちらも自然な眠りを促す医薬品で、強制的に眠らせる作用がなく副作用や依存性もだいぶ軽減されています。
メラトニン受容体作動薬の代表的なお薬はロゼレム。
オレキシン受容体拮抗薬の代表的なお薬はベルソムラです。
よく処方される薬はどっち?
ベンゾジアゼピンと非ベンゾジアゼピン、またはメラトニン系、オレキシン系、どちらがよく処方されている医薬品なのでしょうか?
不眠症治療薬ランキングをチェックしていきましょう。
1位=ベルソムラ錠
2位=マイスリー錠
3位=ルネスタ錠
4位=ロゼレム錠
となっています。
意外にも、ルネスタやマリスリーが1位ではなくベルソムラが1位になっているという結果になりました。
睡眠薬は使用を間違うと依存性や副作用を顕著にもたらす医薬品でもあります。
そのデメリット点を回避するためか、まずは自然な眠りを促すベルソムラを処方するケースのほうが圧倒的に多いということがわかりましたね。
睡眠薬を他人から譲り受けるのはOK?NG?
「ベンゾジアゼピン系の薬」で少し触れたSNSを利用しての闇取引についてお話していきます。
睡眠薬は他人に譲渡したり、売買してはいけない医薬品です。
これはもちろん睡眠薬だけでなく、ほかの医薬品にも当てはまります。
医薬品は医師が一人一人の患者に合った薬を処方しています。
それなのに他人や家族、知人に譲ったり転売したりしてしまうと予期せぬ副作用が生じる可能性だってあるんです。
睡眠薬は他人から「買ってよ」といわれても、決して飲まないようにしてください。