どの薬にも強弱があるように、睡眠薬にも強い・弱いがあります。
もちろん効果・効能の感じ方は個人差があるため、一概に「これは弱い薬です!」「これが一番強い薬です!」とは言い切れません。
しかし、医療界では睡眠薬を主に2つのカテゴリーに分類しています。
・ベンゾジアゼピン系
・非ベンゾジアゼピン系
現代の睡眠薬は主に上記の2つから患者に合った薬を処方しています。
では、一体どちらが一番強い睡眠薬なのでしょうか?
本記事では、ベンゾジアゼピンや非ベンゾジアゼピンのどちらが強い睡眠薬なのかをチェックしていきましょう。
強い睡眠薬はベンゾジアゼピン
睡眠薬界隈で強いといわれているのは、ベンゾジアゼピン系の薬です。
ベンゾジアゼピンは脳と身体をリラックスさせる作用で入眠作用を促します。
身体への作用は筋弛緩作用と呼ばれており、不眠症状の特徴的な「身体が緊張してこわばっている」という状況を薬の作用によって強制的に緩和させます。
また脳へもリラックスさせるように働きかけて、2重の効果で入眠作用をもたらすのです。
脳にはGABAという物質があり、覚醒している脳を鎮静させる働きがあります。
しかし、脳内がストレスや疲労で疲れきっているとGABAの量が足りなくなり、脳がいつまでたってもリラックスできない状態へとなってしまうのです。
そこでGABAの濃度を高めると、脳がリラックスしやすい状態になり入眠が可能となるのです。
ベンゾジアゼピン系の薬は2つの効果を持っている薬で、不眠症ユーザーの中にはベンゾジアゼピン系のお薬しか飲みたくないと感じている人もいるようですね。
ベンゾジアゼピンと同じ?バルビツール酸系薬とは?
ベンゾジアゼピンはバルビツール酸系薬よりも新しい薬です。
バルビツール酸系薬とは、今でこそもう処方されることすら非常に稀になっている薬ですが、1920~1950年代まで睡眠薬として活躍していました。
しかし、麻酔効果に近いといわれるほどのパワーを持っており、バルビツール酸系薬を乱用する人が絶えなくなってしまいました。
医療界でもバルビツール酸系のお薬を不眠症患者に処方するのは危険であると騒がれていました。
そのことを受け、新たにベンゾジアゼピン系の新薬が登場したのです。
非ベンゾジアゼピンは弱い薬なのか?
ベンゾジアゼピンが強い薬なのであれば、非ベンゾジアゼピンは弱い睡眠薬なのでしょうか?
非ベンゾジアゼピンはベンゾジアゼピンと違って「非」という言葉がついていますよね。
実は作用はどちらもあまり変わりません。
ベンゾジアゼピンは身体をリラックスさせる作用もありますが、非ベンゾジアゼピンはその作用がありません。
つまり、脳内にあるGABAにだけ働きかけてリラックス効果をもたらすのです。
そのため、ベンゾジアゼピン系の薬よりも少し弱いといえます。
しかし、ベンゾジアゼピンよりも安全性に特化しており、これまでベンゾジアゼピン系のお薬で懸念されていた副作用や依存性のリスクがかなり軽減されているのです。
これまでベンゾジアゼピン系の薬を飲んできた人にとっては、弱く感じるのは作用に違いあるからなんですねえ。
それぞれにメリット・デメリットがある
ベンゾジアゼピンと非ベンゾジアゼピンの睡眠薬には、それぞれに服用するメリットとデメリットがあります。
さっそくチェックしていきましょう。
【ベンゾジアゼピンのメリット・デメリット】
・脳内と身体へアプローチするため作用が強い
・お薬の種類が多い
・作用が強い分、副作用や依存性のリスクが高い
【非ベンゾジアゼピンのメリット・デメリット】
・脳への作用で即効性が望める
・お薬の種類が少ない
・筋弛緩作用がないため副作用や依存性のリスクが軽減されている
ちなみに、海外通販で購入できるのは非ベンゾジアゼピン系のお薬のみです。
上記でも述べているように、ベンゾジアゼピン系のお薬は副作用や依存性のリスクがあるため医師でも慎重に患者へと処方しています。
一方、非ベンゾジアゼピンはベンゾジアゼピンよりも比較的に安全な薬と言えるため、海外通販でもまだ規制がかかっていないよですね。
強い睡眠薬を貰い続けることはできる?できない?
一般的に強い薬といわれているベンゾジアゼピン系の薬は、不眠症が治るまでずっともらえる薬なのでしょうか?
眠りたいという悩みを解決するためには、強い薬に頼るのが一番ですよね。
実は、現実はそう甘くないんです。
ベンゾジアゼピンは非ベンゾジアゼピンよりも副作用や依存性のリスクが高い薬です。
そのため、医者でも慎重に処方する量と期間を決めています。
たとえば、ベンゾジアゼピンで一番有名なデパスやハルシオン。
これらのお薬は、医師によっても判断が異なりますが大半は2~3ヵ月以上は処方できない薬となっています。
理由は、長く続ければ続けるほど依存性の危険性がドーンっと上がってしまうからです。
それほど強い薬にはリスクがつきものといっても過言ではありませんね。